パンがなくても2008年11月01日 10:44

 世界遺産マチュピチュ遺跡へは、クスコ市内からの観光列車が唯一のアクセス手段だ。山あいの川筋にそって進む車窓の眺めが素晴らしいのだが、最も印象的だったのは、列車のすれ違いでの停車中に見た子供の姿。
 なんにもない谷間だが裏手に集落があるらしく、そこの子供たちが食べ物を目当てに集まってくる。見るからに貧しげな格好の子供たちに、観光客は窓を開けて食べ物を投げる。車内で出された軽食の残りやペットボトルなど。それらをすばやく拾う子供たち。彼らは列車が止まるたびにそうしているらしい。
 自分も、と窓を開けかけた我々のツアーメンバーに対してガイドは、窓を開けては(食べ物をやっては)いけないと制した。実際にそういう事故があったのかはわからないが、対抗の列車が到着したときに、子供たちが我々の列車の下をくぐってそちらへ回ろうとする。その時に列車が発車したら危険だと言うのだ。
ケーキにありつく子供たち ケーキにありつく子供たち
 それで一同しゅんとなって、「可愛そうな子供たち」みたいな雰囲気になったのだが――おれは、彼らの様子をかっこいいなと思って見ていた。いつものあまのじゃくで無理して言ってるんじゃなく。
 彼らのしなやかな身のこなし、汚れてはいるがいい感じにルーズフィットな服装、なにより戦利品のお菓子を岩に座ってパクついている不敵ともいえる面構えがいい。
 彼らは物乞いではない。彼らは、自分たちの国の平均年収の半分を10日間の旅行で使う我々に食べ物をねだっているわけではない。列車が止まると食べ物が落ちてくる、それを拾っているだけだ。まったく自然に、バナナの房をもぐように、観光列車からケーキを収穫する。
 アフリカでもなんでもいいけど、子供たちへの援助でなにをするべきなのか、しないべきなのか、おれにはわからんね。

アメリカ人はにんじんを食べる2008年11月04日 10:12

 ベビーキャロットっていって、これを生のまま(!)バリバリ食う。機内食(コンチネンタル)で出てきてまじ吹いたwwwww 絶対ジョークか、今週は調理師組合のストで、やつらが嫌がらせで生の材料を寄こしたのかと思った。
 アメリカ(米国)の常軌を逸した食べ物の話題とか大好きなおれだけど、まじ驚愕したわ。ただし、実際食ってみるとあんがいいけるのが新発見(笑) あと「ブリュッセル」っていうクッキーがものすごくうまい。アメリカの食い物で唯一、感心するほど美味かった。
 しかしともかく機内食は油が多くて日本人は体質的に受け付けない。においからして日本にはない種類の油でげんなりするが、これをまずいというのは日本人の感覚というだけらしい。周囲の外人は待ってましたとばかり、文字通りむさぼるように食べる。こりゃ戦争に負けるわけだと納得。
ベビーキャロットとブリュッセル ヒューストン・ジョージ・ブッシュ国際空港
 米大統領選はマケインだ。ここに五万あってブックメーカーがあれば全額突っ込むね。
 最近、アメリカの異常な話題とかを色々楽しんで拾っているが、その印象からいってオバマ大統領はありえない。万一そうなったら、おれのアメリカ観を謙虚に変えなけりゃならんな。
 アメリカ人は黒人を選ぶのか――。

黒人大統領=ミス宇宙2008年11月05日 19:39

 白人大統領誕生へ。白人のオバマさんが米大統領選に勝ちました。間違ってないよ。
 オバマ氏を黒人というのとまったく同様に、生物学的にオバマは白人と言える。もっともこの生物学は、安藤こと堤優子言うところの生物学だがwww そもそも黒人とか白人の生物学的(ほんとに科学的)要件があるのかよって(笑) オバマ氏はハーフの黒人(黒人の子供)だから確実にほぼ1/2黒人だが、これがクォーター(黒人の孫)だったら、何分の一黒人かわからないぞ。(クォーターの場合、四人の祖父母、それぞれ由来の遺伝子の割合は、確率的に1/4というだけで、実際の割合は調べない限り分からない! ひ孫以降も同様。ここが有性生殖の面白いところで、遺伝の割合が決まっているのは親子のあいだだけ)
 何分の一以上黒人だったら黒人なんだ。そもそも白人もアフリカ人の子孫なんだが、いつから黒人じゃなくなったんだって。
 オーケイ、わかってるさ、オバマは黒人だ。黒人・白人というのは、堤優子レベルの生物学的分類ですらなく、単純に文化的な分類であって、ぶっちゃけ見た目だ。オバマさんは明らかに黒人だ、そいつは認めよう。(となるとマイケルは白人か?)
ヒューストン・ジョージ・ブッシュ国際空港 ヒューストン・ジョージ・ブッシュ国際空港
 その上で、おれがいいたいのは、オバマの勝利を、ことさらに黒人大統領の誕生であると喜ぶのは「間違っている」ということだ。おれの知ったことじゃないが、いま喜んでいる当の人間にとって不利。
 (生物学的に)黒人ではないオバマを、ことさらに黒人大統領だと喜ぶのは(大統領当選を喜ぶのはいい)、ミス宇宙コンテストで日本人がグランプリだといって喜ぶのとまったく同じ。日本の観光地のどこそこが世界遺産に選ばれたと喜ぶのとまったく同じ。
 現状の利権や差別に、自らお墨付きを与えて、その手のひらの上の認められた範囲内で勝利した(差別を解消した、自由を得た)と錯覚しているだけの話だ。
 オバマ氏は差別されている黒人の代表では決してないし、ペイリンは女性の代表では決してない。「差別問題」として問題視される差別だけでなく、問題にすらされない差別もあることを忘れてはいけない。もっとも、おれはそういうことが解消されなくても「いい」と思ってるが。
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